消費税増税延期と賃貸経営

昨日、安倍首相は、消費税を10%に引き上げを、2年6か月延期して2019年10月とする旨を発表しました。今回の延期は、2014年11月に続き、2回目の延長となります。国内消費の低迷を打開すべく処置だそうです。しかし、今回の消費税増税延期は様々な影響を与えると思われます。実利的に、年間、約2兆1千5百万円の税収不足が発生致します。(6/2 日経)更に、財政の健全性について多くの疑問が提示されます。
 私が、特に問題と感じますのは、様々な方の論評が、短期的な影響のみに終始していることです。本件で最も重要なことは、財政再建により持続可能な社会を作り出すことと、将来の人口減少社会での担税力をどうするかとの2点だと考えます。現在の様に、年間約30兆円もの歳入不足を続けられるわけでもなく、国民は、不安の中での生活となり、消費を削って貯蓄に回さざるを得ないのではないでしょうか。更に重要なことは、1035兆円(2015年度末 財務省HP)に達する財政赤字を人口減少社会で背負わなければならないことです。厚生省の外郭団体である社会保障人口問題研究所によれば、2030年の日本の人口は、11700万人(労働人口は、6780万人)となり、人口で、現在より、約1000万人、労働人口で約800万人の減少した社会で、この債務を支えなければならないことです。ちなみに、現在の債務残高を労働人口で除すれば、一人当たり815万円の債務となります、これを2030年の労働人口で除すれば、約1526万円となります。しかも、これは、今後債務が増えないことを前提としたものです。果たして、将来の人口で日本社会を維持できるのでしょうか。もっと、抜本的な議論が待たれます。
 翻って、私達の賃貸住宅経営では、家賃は非課税であるのに対して、経費は課税されます。即ち、人口減少社会での空室を抱えた状態で、経費のみが増加し経営を圧迫します。現在の様な、賃貸マーケットの状況では、家賃の値上げもままならず、じり貧経営を強いられるのではないでしょうか。この意味では、2年半の増税延長は、対策の時間稼ぎとなりえるもので歓迎すべきなのかもしれません。しかし、これは短期的なものであり、長期的には、賃料に消費税を課税することが求められるかもしれません。弊社では、次回セミナーでこの消費税対策を取り上げてみたいと考えています。(会員限定)
                                                   以上

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