少子高齢化と賃貸物件の「文化的陳腐化」
新年度を迎え、消費税増税を筆頭に、世の中の各分野で様々な変化が見られます。今週は、少子高齢化の実態と賃貸経営について、再度考えてみたいと思います。日本の人口は、先に当欄でも取り上げた通り、平成20年をピークに減少傾向に向かっており、6年後の2020年には、現在より約300万人減の12410万人、16年後の2030年には、約1000万人減の約11600万人が推定されております。(総理府 人口問題研究所)
この人口の減少は、賃貸経営にとっては逆風となって現れていくものと思量致します。賃貸経営の基本的構造は、比較的多額な資本投下とその長期の安定的な回収が特徴ですが、今後、賃貸住宅は供給過剰と、物件の差別化に伴う高級化による建設費用等の増加が予想されます。一方、回収には、その分、長期の期間が必要となりますが、消費者の選考は厳しさを増し、設備の老朽化の進んだ古い物件は敬遠されていくものと考えられます。
当社の調査によっても、その立地にもよりますが、概して、築後20年以上の物件の空室率は極めて高くなる傾向に御座います。ここで問題なのが、機能としては、まだ十分に使えたとしても(物理的陳腐化は進んでいない)、その生活慣習の変化や流行によって、賃貸市場での支持を失うことです。(文化的陳腐化の進展)
例えば、現在では、一般的になったインターネット回線の設備にしましても、モバイル機器の普及にともなって、必ずしも必要でなくなるなど、変化のスピードは増々上がってきております。
賃貸経営者としては、その立地のもつポテンシャル(潜在力)を十分に調査の上、初期投資を極力抑えて、回収期間の短縮に努めなければならないと思います。場合によっては、その調査の結果次第で、賃貸住宅経営を断念し、他の用途への変更も考えていくことも必要なのではないでしょうか。








