相続対策とならない「アパート・マンション経営」
国土交通省のホームページによれば、平成25年4月から平成26年3月までの新築建着工件数の37.4%は、賃貸住宅が占めているとのことです。ご存知の通り、平成27年1月1日より発生する相続に対する相続税が大幅に増税されるため、その対策として、賃貸住宅を建てる人が多いとのことです。確かに、賃貸住宅を建てることによって、その土地の評価減(借地権X借家権)を得ることができ、かつまた建物建設費用を借入金で行えば、債務控除によって相続税の課税価格を引き下げられ、よって相続税の節税になるとの説明です。
しかしながら、相続税の納付額の節税ばかりが焦点になりますが、これからアパート経営をはじめるリスクには、なのも触れられておりません。現在のアパート経営には、大きく分けて2点のリスクが存在します。
その第1点は、収益リスクで御座います。この欄で何度も取り上げてまいりましたが、日本の少子高齢化の進展による人口減少によって、現在でも、全国平均で18.8%、東京23区で15.9%、横浜市で15.9%(総務省 平成25年 住宅土地統計調査)の賃貸住宅空室率は、新築物件の増加と人口減少によって、更に拡大する傾向にあり、大家は、今後収益(空室)リスクと戦わなければなりません。
その第2点は、法的リスクで御座います。日本の現在の不動産の賃貸借に関する法律である借地借家法は、賃借人に極めて有利な法律となっており、賃貸借した不動産は、賃貸中、その制約を受け、場合によっては、その処分権にまで影響を及ぼす可能性があることです。
(詳細は、弊社ホームページ(正当事由・法定更新)を参照されてください。)
即ち、アパート経営を始めることは、前述のような二つのリスクを一緒にしょい込むことになるのです。勿論、収益リスクは、その立地条件に左右されますが、一時の相続税の納付額の減少が、これから数十年に亘る前述のリスクにより、相続人を悩ませることも、十分考慮のうえで、アパート経営を始められことをお勧め致します。 以上








